城址とガラ紡の里山暮らし
愛知県豊田市松平。徳川家のルーツにあたる里山です。その里山に2014年から暮らしはじめた家族のどたばた。松平で祖父が営んできたガラ紡のあれこれ、松平のなかでも大給城址の季節の移ろいを紹介していきます。
【福島にて⑧ 現代版「蟹工船」がイチエフで】
今 日は立夏。七十二候で蛙始鳴(かえるはじめてなく)。暦の上では夏。そして、梅雨までの気持ちの良い季節が始まります。

 さて、福島の訪問記をつづっています。

 これまで綴ってきたように、「避難指示解除」と言われても、放射線量が高い、除染が不十分、商店街や医療機関・学校などのインフラの復旧ができていないなど、多くの不安を抱え、「帰りたくても帰れない」というのが実態です。

根本には、政府と東京電力の根本的な姿勢にあります。取材時には、復興相の大臣が、被害者や避難者の悲しみや苦しみに心を寄せるどころか「よかった」「自己責任」などと発言。被災者支援の切り捨て政治の姿勢が浮き彫りになりました。

政府や東京電力の姿勢を変えようと市民の力で、復興にむけた動きがつくられています。そのひとつは「ふくしま復興共同センター」で福島県労連などによって組織しています。

「原発再稼働、福島切り捨て政治をはね返すたたかいについて、代表委員の斎藤富春さん(福島県労連議長)にききました。

  福島県議会は、自民・公明も含めた全会一致で国に福島原発の廃炉を強く求める意見書を四度採択しています。昨年7月の参議院選挙では、福島選挙区で現職閣僚が落選し、民進・共産・社民による野党共闘の候補が議席をえました。野党共闘の流れに「原発再稼働反対・原発ゼロ」の合意がしっかり位置づいています。「政治は変えられる」という希望をあたえました。

  原発事故で福島県民の中に様々な分断・対立と亀裂が持ち込まれています。全国と福島との分断・対立もつくられています。しかし、この分断・対立と亀裂の原因は、そもそも加害者である国と東電にあります。原発ゼロの日本を実現するために、互いの被害の違いを認め合い連帯し、国と東電にその責任を取らせることこそ、分断と対立を乗り越える唯一の方向です。


 福島生協労働組合の書記長からも次のようなメッセージ。

  全国には、福島県から避難している子どもへのいじめが起きています。そんな悲しい出来事が起きるのは、今村前復興大臣の「避難は自己責任」「東北だから、良かった」という発言で明らかになったように、避難している福島県民を困難に追いやる政策や東京電力の姿勢が背景にあります。避難者に責任はありません。全国のみなさんの近くで避難している福島県民が誤解を受けることがないよう、福島生協労働組合としても福島県の状況を正しく配信していきます。

  原発稼働を止めさせ、福島切り捨て政治を転換させるためにも「国と東京電力が責任を果たすことを求める100万人署名」に取り組みます。ご協力をお願いします。


 福島に身をおいてこそ、感じたこと。綴ってきました。政府の姿勢、特に安倍政権を変える決意をあらたにしました。福島訪問記をこれで終わります.


[2017/05/05 05:19] | 福島にて | トラックバック(0) | コメント(0) |
【福島にて⑦ 現代版「蟹工船」がイチエフで】
 浪江町から国道6号線を南下し、大熊町と双葉町へ。両町ともほとんどが帰還困難区域です。国道6号線は車で道路を通れますが、脇にとめて外に出ることが許されていませんし、バイクも走れません。

「東京電力福島第一原子力発電所」の案内標識がみえてきました。

170504案内標識


線量計は最高で7.8μ㏜/hを測定。目には見えない放射能が数値で明らかになると鼓動が高まります。

170504線量


東京電力福島第1原発は、いまだに人間が近づけない高線量の現場です。2号機の原子炉格納容器内の放射線量は推定で530Sv/h。ヒロシマ爆心地の線量103 Sv/hをはるかに上回ります。単位にμがついていないことから異常な高線量です。その場に数十秒いただけで人間が死亡するレベルが続いています。

 国道沿いにはいわき市労連と共産党との連名の看板をみつけました。「イチエフ危険手当、通常2万円・アノラック3万円・タングスベスト4万円」と書かれています。イチエフとは東京福島第一原発、アノラックやタングスベストは作業着の装備のことです。

170504イチエフ


 原発の事故収束作業員は作業内容に応じて危険手当が本来ならば支払われます。しかし、事故処理作業では賃金・危険手当のピンハネや暴力団の介在する「多重下請け構造」が問題になっています。除染や廃炉という危険な労働をさせながら、労働者を使い捨てにしています。

 東京電力や国は、この状況を野放しにしています。現代版「蟹工船」がここで起きているのです。

[2017/05/04 06:53] | 福島にて | トラックバック(0) | コメント(0) |
【福島にて⑥ 3時38分の時計】
 浪江町の海岸近くへ。6キロ先にある福島第一原子力発電所がみえます。

170503原発


 津波が襲い今は更地が続く場所に、請戸小学校の校舎は当時のまま。

170503小学校


 小学校の時計は3時38分を差しています。津波が襲った時刻です。

170503時計


 あの日、学校にいた子どもたちは全員が走って高台へ避難し無事でした。

 しかし、浪江町全体では、直接死・震災関連死で582人の住民が亡くなっています。特に、関連死400人で直接死182人を上回っています。

 福島県全体では、現在も約8万人の県民が県内外に避難。「震災関連死」は「直接死」の1.3倍の2,086人で増え続けています。「震災関連死」は、岩手が460人、宮城が922人(2016年9月末現在)です。

 震災関連自殺者は、福島県は87人で、宮城の48人、岩手の41人を大きく上回っています(2016年12月末現在)。

 原発被害の危険性や異常性が明らかです。

[2017/05/03 06:41] | 福島にて | トラックバック(0) | コメント(0) |
【福島にて④ 浪江町へ】
 いよいよ浪江町へ。 浪江町は3月31日から帰還困難区域をのぞけば、立ち入ることはできます。

 4年前にも訪問し、そのときのゴーストタウンの様子を思い出しながら浪江駅前から街を見渡します。撤去された建物が多く、跡地に砂利が敷かれています。道路もきれいになりました。当時より見通しがよくなりました。

170501浪江駅前


 ですが、歩けば多くはゴーストタウンには変わっていないとわかります。商店街は、当時のままの建物がまだまだ残っています。

170501スーパー

 JAや郵便局は営業を再開していますが、訪ねる住民がそもそもいません。スーパーはありません。病院もありません。学校もありません。浪江駅まは4月1日から一部開通しましたが、バスは走っていません。家はいたんでいます。

 駅前の放射線量は0.8μSv/h前後でしたが、浪江町の帰還困難区域には放射線量が高く出される山林もあります。道すがら「この先年間積算量が50ミリシーベルトを超える帰還困難地域」という看板をみます。そんな地域と隣合わせでの戻れるのでしょうか。

170501看板


 どうして「もう安心だから戻れます」といえるのでしょうか。いくつも疑問がわいていきます。

[2017/05/01 06:25] | 福島にて | トラックバック(0) | コメント(0) |
【福島にて③ コンビニ募集賃金1250円】
 福島の被災地取材について綴っています。

 山を越えて、避難解除となった飯館村に入りました。県道には、トラックや工事関係者の車が多く走っています。

 途中、休憩のため仮設コンビニによりました。店内には工事関係者が購入する思われる弁当が山積み。それほど、需要があるのでしょう。

 入り口でふっと目に飛び込んだ応募時給は1250円でした。

170430コンビニ


 全国のコンビニは最低賃金額での募集がほとんどです。福島県の最低賃金726円の1.7倍時給です。

 山積みの弁当と、1250円という募集賃金。飯館村には住民が戻っていない証拠です。

[2017/04/30 06:40] | 福島にて | トラックバック(0) | コメント(0) |
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