城址とガラ紡の里山暮らし
愛知県豊田市松平。徳川家のルーツにあたる里山です。その里山に2014年から暮らしはじめた家族のどたばた。松平で祖父が営んできたガラ紡のあれこれ、松平のなかでも大給城址の季節の移ろいを紹介していきます。
 木玉毛織さん訪問⑧ ご縁を大事に
 娘はあと1週間で夏休み。うきうきしています。

 さて、木玉毛織さん訪問の続きです。

 木全社長に「ガラ紡績は里山に合う」という私の持論を話しました。すると「そういえば数年前に豊森というところが訪ねて下さいましたよ」。豊森スタッフのNさんなどの名刺をみせていただきました。

 私が豊森3期生と打ち明けると、さらに話に花が咲きました。

 今回私が持参したひとつに「福綿プロジェクト豊森編」のガラ紡糸があります。豊森の塾生・スタッフ・関係者が育てた綿を、本気布の稲垣さんを通じてガラ紡糸を紡いだのです。

140715ガラ紡糸

 社長にみていただくと「うちで紡いだ糸だね」と喜んでくださいました。ここでも豊森つながりがありうれしくなりました。

 木玉毛織さんでは、ガラ紡商品をそろえておりネット販売していらっしゃいます。

140715ショップ


 また、尾州工房『手しごと日和』として手織りの教室も開いていらっしゃいます。

140715工房

 ガラ紡績の今後について、いろいろヒントを得られた今回の訪問。このご縁を大事にしたいです。

 木全社長、娘さんでオンラインショップをなさっている木全店長。いろいろありがとうございました。

[2014/07/15 05:01] | ガラ紡を訪ねて・木玉毛織 | トラックバック(0) | コメント(2) |
 木玉毛織さん訪問⑦ ガラ紡績の未来
  木玉毛織さん訪問の続きです。

 打面機とよりこ(綿を棒状にしたもの)の機械もみました。この機械をあらためてみて、なぜ30キロの綿が必要という理由もよくわかりました。

140714打綿

 つぼにいれるよりこをつくるには最低限、それだけの量が必要なわけですね。

 私がもうひとつ確認したかったのは、「ガラ紡機の未来」でした。

 ガラ紡績を営む場所は数えるほどしかありません。機械自体も古く、扱える技術者が少なくなっていると思われます。ただ、機械自体はどちらかといえば単純なつくりです。

140714ガラ紡

 私は機械のことは全くわかりません。が、素人ながらこの機械に何かあった場合に、現代オートメーションとは違い、職人技が求められると思われます。 

 木全社長にうかがったところ、ガラ紡機のわかる機械職人がもはやいない現状を危惧されていました。

 木玉毛織さんのガラ紡糸で織られた布や商品は、けして派手ではありませんがやさしい風合いにひかれます。

140714布

 オートメーション全盛のなかで、この風合いは出せません。

 それにガラ紡績の糸は落ち綿で紡がれます。つまり、綿を加工する際に出される綿くずでつくられます。捨てられる運命の落ち綿を使うなんて、環境面でもガラ紡績はオリジナリティがあります。

 少し話が飛躍しますが、ガラ紡績について感じていることを羅列してみます。 


  • 繊維業界も高度な技術でオートメーションとしており、発達した資本主義社会の渦中にあります。化繊による「強い糸」が主流の中、当然合わない方々がいらっしゃいます。 かつて、既製品のタオルでも皮膚が赤くなる子どもが、ガラ紡布なら体が洗えるという話をききました。 極度な格差を生み出す今の社会構造のなかで、ガラ紡績が弱い立場の方々のためにふんばる姿と重なって見えてきます。


  • TPPの問題とガラ紡績が重なって見えます。TPPが何をもたらすか。それはTPPの先駆けである1960年代の繊維貿易の自由化が、紡績はじめ業界の状況をみれば一目瞭然です。


  • 原発事故によって自然エネルギーが注目されています。もともとガラ紡績は水車という自然エネルギーの元祖ともいうべき動力で紡いできました。 「里山資本主義」が話題ですが、ガラ紡績は発達したのは山間の川沿い。里山にこそふさわしい紡績です。

  • 国内自給率ゼロ・世界の農薬の4分の1が綿に使われている現実・綿をまえぐる児童労働の問題。
  
 世界や日本の情勢の動きのなかで、ガラ紡績からみえる社会への問題提起の豊富さにあらためて気づくのです。

 だからこそ、ガラ紡績をどう残して、どう続けるのか。資料館に展示するガラ紡績ではなく、必要とする方々のためにどう動かしていくのか。

 消えかかろうとするガラ紡績を未来へつなげるのに、焦る気持ちが私のなかで生まれています。(続く)
[2014/07/14 00:47] | ガラ紡を訪ねて・木玉毛織 | トラックバック(0) | コメント(0) |
木玉毛織さん訪問⑥ ガラガラガラ
 昨夜はスーパームーン。太陽と月の月が地球に接近する時と満月が重なる日に、マクロビレッジさんの満月会に行ってきました。ほんとにきれいな月でした。

 私の労働組合大会も昨日終わりました。今年も重責を担いますが、里山暮らしと両立させていきます。

 さて、木玉毛織さん訪問の続きです。

 いよいよガラ紡機の見学です。木玉さんの工場敷地の多くは紡績会社に賃貸をしているとのこと。ガラ紡機は工場奥にありました。

140713ガラ紡


 工場内には近代的な紡績機が動いていましたが、この空間だけは時間の流れが違っていました。

 回転しながら上下運動をするつぼ、ゆったり回る糸車、ガラガラの音…綿ぼこりと機械の油の混じったなんともいえないにおい。

 五感で郷愁が呼び起こされました。

 木玉毛織さんは、およそ300錘をつぼがあります。ご好意で、よりこをつぼにいれ糸を紡ぐ作業をしました。

140713体験

 この作業はけして難しくないのですが、慣れないのではスムーズにはできませんでした。

 よりこをつくり、つぼにいれ、糸を紡ぐ…この地道な作業を100年以上も祖父らが行っていたのかと思うと、感慨深いものがあります。(続く)

[2014/07/13 13:04] | ガラ紡を訪ねて・木玉毛織 | トラックバック(0) | コメント(0) |
木玉毛織さん訪問⑤ 綿の量
 今日から、七十二候で蓮始開(はすはじめてひらく)。松平郷ではハスもスイレンも咲くようですが、ハスとスイレンの違いってご存知ですか?

 私、このふたつの花は違うことすら思いもよりませんでした。どう違うのかは、いつか紹介しますね。 

 昨日は、娘の卒園した保育園で夏祭がありました。

 保育園に娘は5年間お世話になり、私は毎日送り出してきました。その保育園に3ヶ月ぶりに踏み入れましたが、安心感が全然違いました。

 娘は、久しぶりにあったなかまたちと楽しく遊んで、まるで水をえた魚のよう。先生たちはあたたかく迎えて下さいましたし、ママパパ友も元気でした。そのあとの夕食会も、子どもたちは相変わらず元気で圧倒されました。楽しい時間でした。

 さて、木玉毛織さん訪問の続きです。

 今回のもうひとつの目的は「収穫した綿を糸にしてもらえるのだろうか。もし可能なら、持参した綿をガラ紡で糸にできるのだろうか」。

 綿を育てている方々は「収穫した綿をどうしよう?」と秋には直面することになります。そんな方々のために何か力になれるのか探りたかったのです。

 今回私が持参した綿の量は、せいぜい両手でもてる程度です。

140712綿

 これをガラ紡績で糸にできるのか。

 そんな素人の考えを不躾ながら木全社長に伺いましたが…

 そもそもガラ紡で糸をつむぐためには、少なくとも25~30キロの綿が必要なのだそうです。

 この量というのは写真のとおりです、

140712綿の量

 いったん機械をとめて、他の綿と混ざらないようにする作業も必要です。なので「採算は度外視をする覚悟」が必要になります。

 採算は別にしても、まだまだ綿の量が足りないと思い知りました。(続く)
[2014/07/12 05:47] | ガラ紡を訪ねて・木玉毛織 | トラックバック(0) | コメント(0) |
木玉毛織さん訪問④ 単糸と双糸
 思ったより台風が早く過ぎ去りました。

 ですが、長野県南木曽で土石流が発生し、中学生が亡くなりました。

 南木曽には、義父の勤める会社の工場があります。今回犠牲になった中学生の父さんは、その工場にお勤めでした。

 義父の別の同僚はこの日に南木曽におり、土石流を背景に運転していました。少し時間が違えば巻き込まれていたそうです。

 中学生のお父さんは私とほぼ同い年。自分の息子を失うつらさを想像すると心痛みます。

 山に住むようになり、土砂崩れはもはや他人事ではありません。自然が猛威をふるうと、いのちをいとも簡単に奪います。悔しいぐらいに人間の存在の小ささを感じます。だからこそ、守り方を身につけたいものです。

 亡くなられた中学生にご冥福をお祈りします。

 さて、木玉毛織さん訪問の続きです。
 
 ガラ紡績の糸にも、3種類あるそうです。

 まずは単糸(たんし)。つまり一本だけの糸です。和綿とアメリカ綿では、アメリカ綿の方が長さがあり、糸にするにはアメリカ綿が適しているとのこと。もちろん和綿でも糸は紡げます。

 ただし、一本のガラ紡糸では弱い場合があるので、2本の糸を合わせます。双糸(そうし)といいます。

 同じ双糸でも、ガラ紡糸同士を合わせる場合もありますが。細い糸にガラ紡を絡ませる方法もあります。この場合は丈夫にしつつ、ガラ紡の風合いを感じやすいという特徴があります。

140711単糸双糸 
(右が単糸 左が双糸 中が双糸でも細糸にガラ紡糸を絡ませています。写真ではわかりにくいですが、触ると違いがわかります)

 木玉毛織さんでは、この3種類の糸を扱っています。(続く)
[2014/07/11 05:36] | ガラ紡を訪ねて・木玉毛織 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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