城址とガラ紡の里山暮らし
愛知県豊田市松平。徳川家のルーツにあたる里山です。その里山に2014年から暮らしはじめた家族のどたばた。松平で祖父が営んできたガラ紡のあれこれ、松平のなかでも大給城址の季節の移ろいを紹介していきます。
【『ワタが世界を変える』③ 産業革命がもたらしたもの】
   田畑健著『ワタが世界を変える』についてつづっています。「2章 ワタが世界を変えた」では、イギリスの産業革命について問い直しています。

  • イギリスの産業革命のさきがけは綿織物の道具の発明。綿工業を中心に産業革命は展開して、やがて重工業段階に移行する。そして、世界の構造変更をもたらす。
  • 産業革命で、綿が世界構造を変える決定的要因は二つある。ひとつは「衣」を得る手段・方法の機械化だった。「衣」は生活に不可欠だが手間暇がかかる。それが簡単に便利に得られるようになったことが画期的。近代化の始まりは繊維産業であることは日本も同じ。
  • もう一つは原材料がワタであったこと。イギリスでは寒冷で綿が育たず、羊毛がほとんど。羊毛の利用は寒冷地に限られるが、綿は世界中のどの気候にも通用する。なので外国と貿易する必要がある。
  • 「原料を国外から得ること」「国外に市場をつくって売ること」の二つの側面は、イギリス一国では成り立たない。大量な原綿は、奴隷制によるプランテーションの大規模綿花栽培に支えられる。西インド諸島からアメリカ南部が供給源であった。黒人差別のルーツにもなる。
  • 一方、綿織物を売る必要がある。その市場は中国やインドであった。しかし、インドは綿織物の発祥の地であり、優れた手工業の伝統がある。そこでイギリスはインドの職人を殺すほどインドの綿工業を絶滅させた。
  • 今日の経済格差、貧困、飢餓、環境問題、戦争など、現代社会が抱える諸矛盾は産業革命にその根がある。まさにワタが世界を変えてしまった


 この記述を読み、大学の授業「日本産業経済史」を思いだしました。そのときのテーマは『日本の近代資本主義の始まり』。教授が「近代の日本産業のスタートは繊維産業である」と力説していたのです。

  しかし、私が学生の頃、繊維業界は斜陽産業でした。なぜ繊維が近代資本主義の始まりだったのか疑問でした。

  その質問に教授は次のように答えました。

  「衣服が人間にとって必要なものだから」。

 当たり前といえば当たり前ですが、大きな発見でした。あらためてワタについて深めていくと、「布」が人間にとってもつ意味を学びました(続く)

[2016/12/15 06:30] | 本・映画 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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