城址とガラ紡の里山暮らし
愛知県豊田市松平。徳川家のルーツにあたる里山です。その里山に2014年から暮らしはじめた家族のどたばた。松平で祖父が営んできたガラ紡のあれこれ、松平のなかでも大給城址の季節の移ろいを紹介していきます。
加茂一揆④ 辰蔵さんの言葉
 加茂一揆の続きです。

 捕まえられた辰蔵さん。取り調べの様子が『加茂の騒立』(かものさわぎだち)という当時の記録で事細かくのこっています。

140131加茂の騒立

 その口語訳のあるホームページ(悠々三河の文化)をみつけました。とても心ふるわせる内容です。長くなりますが、一部編集して紹介します。

役人「今回のような騒動を企て、多くの人々を誘い、多くの人に難渋をかけるのか。これは人でなしのすることだ」

辰蔵 「確かに家の者5~6人が食べていくには困りませんが、多くの人々が困苦にあえ、命も危うい事態です。こんなことですので、世の中を変えようという祭を起こし、困苦をお互いに救い合おうと石御堂に集まり、決意した次第です。決して、多くの人に困難をかけようとして起こしたものではありません。」

役人「何をぬかす。世間世直しの祭だと。大家におしかけて、家を壊し、酒樽を打ち壊すのが、世間の祭りだと。法を恐れぬとんでもないことを言う奴だ。」

辰蔵 「米を買い占め、はかない命を繋ぐ米をつぶして酒なんか造れば、ますます人々は苦しむこと明らかです。大きな大名ならばそのような御配慮もありますでしょうが、ちっぽけな旗本では米が少しでもあれば取り立て、何にもない者からさえも取り立てようと全く優しい心とてありません。私たち一同がお金持ちの家に参りましたのは、打ち壊しをしようなどとは思いませず、話し合えばわかると思ってのことです。しかし、行きがかりから思いもかけずこのような騒動となったものです。あまりにも人を苦しめる者は、時にはこのようなつらいめに逢わないとあの世へいって往生できません。」

役人「だまれ!お上を恐れず、とんでもないことを言う奴だ。百姓のくせに、地頭・領主の批判をするにっくき奴だ。」

辰蔵 「御上が悪いと、下々の者はもっと悪くなるものでございます。岡崎の殿様も挙母の殿様も、大名の皆々様方が、弓や矢、鉄砲や火縄などを持って大げさな行列で来られました。これまで見た事もございません。まるで昔の戦いのようです。本当に驚きました。それにしても、私たちは、鎌やくわ以外、他に持つ事も知らない百姓でございます。御上のご命令だとあれば、すぐにでも鎮まりますものを、あまりにも厳重過ぎた行列でのお出ましだとお恐れながら申し上げます。昔から言うではありませんか。『農民は天下の御百姓』ですから、殿様方にも大切に取り扱っていただかなくてはなりません。その百姓に、もし怪我でもあれば、大変気の毒なことだとお思いになりませんか。

 辰蔵さんの気概たっぷりの言葉に驚きます。それも、今の時代にも決して色あせていません。(続く)
[2014/01/31 06:50] | 松平の紹介 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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