城址とガラ紡の里山暮らし
愛知県豊田市松平。徳川家のルーツにあたる里山です。その里山に2014年から暮らしはじめた家族のどたばた。松平で祖父が営んできたガラ紡のあれこれ、松平のなかでも大給城址の季節の移ろいを紹介していきます。
 木玉毛織さん訪問⑦ ガラ紡績の未来
  木玉毛織さん訪問の続きです。

 打面機とよりこ(綿を棒状にしたもの)の機械もみました。この機械をあらためてみて、なぜ30キロの綿が必要という理由もよくわかりました。

140714打綿

 つぼにいれるよりこをつくるには最低限、それだけの量が必要なわけですね。

 私がもうひとつ確認したかったのは、「ガラ紡機の未来」でした。

 ガラ紡績を営む場所は数えるほどしかありません。機械自体も古く、扱える技術者が少なくなっていると思われます。ただ、機械自体はどちらかといえば単純なつくりです。

140714ガラ紡

 私は機械のことは全くわかりません。が、素人ながらこの機械に何かあった場合に、現代オートメーションとは違い、職人技が求められると思われます。 

 木全社長にうかがったところ、ガラ紡機のわかる機械職人がもはやいない現状を危惧されていました。

 木玉毛織さんのガラ紡糸で織られた布や商品は、けして派手ではありませんがやさしい風合いにひかれます。

140714布

 オートメーション全盛のなかで、この風合いは出せません。

 それにガラ紡績の糸は落ち綿で紡がれます。つまり、綿を加工する際に出される綿くずでつくられます。捨てられる運命の落ち綿を使うなんて、環境面でもガラ紡績はオリジナリティがあります。

 少し話が飛躍しますが、ガラ紡績について感じていることを羅列してみます。 


  • 繊維業界も高度な技術でオートメーションとしており、発達した資本主義社会の渦中にあります。化繊による「強い糸」が主流の中、当然合わない方々がいらっしゃいます。 かつて、既製品のタオルでも皮膚が赤くなる子どもが、ガラ紡布なら体が洗えるという話をききました。 極度な格差を生み出す今の社会構造のなかで、ガラ紡績が弱い立場の方々のためにふんばる姿と重なって見えてきます。


  • TPPの問題とガラ紡績が重なって見えます。TPPが何をもたらすか。それはTPPの先駆けである1960年代の繊維貿易の自由化が、紡績はじめ業界の状況をみれば一目瞭然です。


  • 原発事故によって自然エネルギーが注目されています。もともとガラ紡績は水車という自然エネルギーの元祖ともいうべき動力で紡いできました。 「里山資本主義」が話題ですが、ガラ紡績は発達したのは山間の川沿い。里山にこそふさわしい紡績です。

  • 国内自給率ゼロ・世界の農薬の4分の1が綿に使われている現実・綿をまえぐる児童労働の問題。
  
 世界や日本の情勢の動きのなかで、ガラ紡績からみえる社会への問題提起の豊富さにあらためて気づくのです。

 だからこそ、ガラ紡績をどう残して、どう続けるのか。資料館に展示するガラ紡績ではなく、必要とする方々のためにどう動かしていくのか。

 消えかかろうとするガラ紡績を未来へつなげるのに、焦る気持ちが私のなかで生まれています。(続く)
[2014/07/14 00:47] | ガラ紡を訪ねて・木玉毛織 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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