城址とガラ紡の里山暮らし
愛知県豊田市松平。徳川家のルーツにあたる里山です。その里山に2014年から暮らしはじめた家族のどたばた。松平で祖父が営んできたガラ紡のあれこれ、松平のなかでも大給城址の季節の移ろいを紹介していきます。
『人は100Wで生きられる』
 9月11日という日は、2000年には東海豪雨、2001年にはアメリカ同時多発テロがありました。それ以来、9月11日を迎えると「無事に一日が終わってほしい」と願うようになりました。

 今朝は北海道では大雨が降っているようです。何事も起きませんように。

 さて、現在読んでいる本の紹介を続けます。

 次に紹介するのは高野雅夫先生の『人は100Wで生きられる』(大和書房)です。

140911100W 


 高野先生は名古屋大学の准教授。豊森なりわい塾でお会いしました。

 自然エネルギー技術の研究開発と地域社会への導入を研究されており、とくに小水力発電に力を注いでいます。山間の暮らしでは小水力で30Wでも電力が十分に供給でき、生活もできることがわかってきたそうです。

 豊田市旭地区で「千年持続学校」をはじめ、千年先でもやっていられる暮らし方や社会のあり方を考えてみえます。

 高野先生によれば「人は100Wで生きていける」。つまり、1世帯あたり1時間100W,24時間2400Wで生活ができ、その生活や社会のあるようをまとめた本です。

 長くなりますが、「はじめに」から少し編集して引用します。

 

  • 「私たちの日常の暮らしは、むやみに電気を使いすぎているのではないか」と考えていたところ、東日本大震災と原発事故が起きた

  • この事故は、私たちがこれまで当たり前と思っていた、スイッチを入れればいくらでも電気が使えるという社会が、決して当たり前のことではないことを明らかにした。それが、とてつもなく大きな危険や矛盾を抱えながら運営されていたことを思い知らされた。

  • 電気の問題にとどまらない。自分で作ったり工夫したりするのではなく、すべては商品やサービスとして目の前に並べられる。それをお金を出して買ってくればよい。消費が多ければ多いほど、「豊かな」暮らし。それが20世紀後半の私たちの常識になった。

  • 一方で、そのような変化の中で失ったものがある。自然と関わり、人と関わり合いながら、時間をかけ、心をこめて衣食住を営む暮らし。自分たちの手でさまざまなものを作り、知恵をしぼり、工夫を重ねていく暮らし。

  • 最近では、都市で生まれ育った若者の中に、そのような暮らしの価値を発見し、あこがれ、実際にはじめようとする人が出てきた。

  • そのような生活を支えるのに、本当に必要なエネルギーとはどのようなものだろうか。エネルギーをどう使うかは、生き方の問題である。新しい豊かさや楽しさのある暮らしのあり方を紹介しながら、根底的に問われている私たちの社会の今後のあり方を考えていきたい。


 目次から引用すると

  • らせん水車で発電、30W生活にチャレンジ
  • 「お天道様」に生かされている
  • そんなにエネルギーは必要か。
  • エネルギーの「地産地消」の時代がはじまる
  • 堅実・安定な「小水力発電」
  • 原子力を卒業しよう

 高野先生の経験や研究の記述、原子力批判はたいへん面白いです。

 私がエネルギー問題への関心が出たのは3.11以降です。岩手の被災地を訪れて衝撃をうけましたし、福島の東京電力第一原発の近くまで足を運ぶことで、これまでとこれからの社会のあり様を考えさせられました。

 と同時に、岐阜県石徹白へ小水力発電を見学したときに「昔の祖父の暮らしそのものではないか」と感じたのです。水車をエネルギーにして紡績を営んでいたわけですから。 

 ちなみに、松平と岡崎の境には、中部電力にある水力発電所の中で、一番古く小さい岩津発電所(1897年・明治30年建設)があります。100年以上たっても電気をつくっています。

 つまり、豊田松平には自然エネルギーを使っての暮らしも地域資源もあるということです。

 しかし、我が家の今の暮らしのなかでは、自然エネルギーといっても薪ストーブ程度です。恥ずかしながら、普段のくらしでは日常のエネルギー使用は名古屋で暮らしていた頃と変わっていません。

 「新しい豊かさのあり様」を考えて移り住んでも、エネルギーを大量に使う暮らしは里山でも余儀なくされます。

 著書では、
 

  • 原子力発電は地域社会をずたずたに切り裂いた。小さな小水力発電は、地域の人々のきずなを強めあうことができる.


  • 小水力に限らず、地域にある自然エネルギー資源はどのようなものがあり、それをどう活用できるか、そのことによって、私たちの暮らしと意識をどう変えることができるのか、ぜひ家庭で、地域で、職場で対話を検討をはじめていただきたい。


  そのようにまとめで結ばれていました。
 
 せっかく地域資源の豊かな先進的な場所に暮らしました。何かできないかと考えています。

 でも、焦らずに。

[2014/09/11 05:54] | 本・映画 | トラックバック(0) | コメント(0) |
<<『東京を脱出してみたよ!』 | ホーム | 『里山シンプル生活』>>
コメント
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバック URL
http://ogyuubito.blog.fc2.com/tb.php/770-d37d3f26
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
| ホーム |
プロフィール

おぎゅうびと

Author:おぎゅうびと
FC2ブログへようこそ!

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR